総会を開かずに決議をする方法

総会を開かずに決議をするには、次の方法があります。

  • 書面・電磁的方法による決議(区分所有法45条1項、標準管理規約50条1項)
  • 書面・電磁的方法による合意(区分所有法45条2項、標準管理規約50条3項)

書面・電磁的方法による決議も書面・電磁的方法による合意も、総会を招集することなく、 総会決議と同様の意思決定ができます。

なお、総会を招集して、区分所有者が委任状や議決権行使書により議決権を行使する「書面による議決権行使」という方法もあります。

書面・電磁的方法による決議

書面・電磁的方法による決議を行う場合には、すべての区分所有者に対し、①議案ごとに書面・電磁的方法による決議をすることの承諾を求め、その承諾があった後、②議案ごとに決議を求める、という2段階の手続きが必要となります。

書面・電磁的方法による決議をするための承諾の手続き

まず、「書面・電磁的方法による決議をすること」についてすべての区分所有者の承諾が必要になります(区分所有法45条1項本文)。

そのため、書面・電磁的方法による決議をしようとする議案ごとに、すべての区分所有者の承諾を求めることが必要です。

承諾を求める手続きについては、区分所有法に定めはありません。

すべての区分所有者に対し、議案ごとに書面・電磁的方法による決議をすることの承諾を求める通知をし、所定の期限までに回答を求めることが考えられます。

そして、所定の期限までに承諾に応じない回答をしない場合には承諾をしたとみなす旨の文言を、承諾を求める通知書に記載しておき、回答がない場合には承諾があったものと扱うことも考えられます。

書面・電磁的方法による決議の手続き

次に、改めて議案ごとに決議をします。

決議の要件などについては通常の総会と同じです(区分所有法45条5項、標準管理規約50条6項)。

第1段階ではすべての区分所有者の承諾が必要ですが、第2段階では通常の総会と同様に多数決による決議となります。

書面・電磁的方法による決議にも、総会の決議と同じ効力があります(区分所有法45条3項、標準管理規約50条4項)

書面・電磁的方法による合意

区分所有者全員の書面・電磁的方法による合意があったときは、書面・電磁的方法による決議があったものとみなされます(区分所有法45条2項、標準管理規約50条3項)。

書面・電磁的方法による決議の場合、①書面・電磁的方法による決議をすることの承諾を求める手続き、②書面・電磁的方法による決議を求める手続き、の2段階の手続きが必要であるのに対し、書面・電磁的方法による合意の場合、1つの手続きのみで総会決議と同じ意思決定をすることができます。

書面・電磁的方法による合意のための手続きについては、区分所有法には定めがありません。

書面・電磁的方法による合意があれば、書面・電磁的方法による決議があったものとみなされ、当該合意は総会の決議と同一の効力があります(区分所有法45条2項・3項、標準管理規約50条3項・4項)。